株主・投資家情報 IR

対処すべき課題

当社グループは、第1次中期経営計画における3つの戦略方針(「今までの概念を覆す」「リーディングカンパニーの伝統を活かす」「あらたなチャンスに挑戦」)及びESG推進方針(「E 地球環境に徹底的に貢献する」「S あらゆるステークホルダーと共生する」「G 持続可能な信頼される企業であり続ける」)のもと、以下のような戦略課題に取り組んでまいります。

1. 人ができることを増やしていくために進化するツールの提供

当社グループは、お客様にとって最適な「軽くて、強くて、使いよい」ツールを環境の変化に適応した形で提供し続けます。たとえば、主力の自動車業界では、「CASE」による技術革新が進む一方でメカニックの高齢化や人材不足が深刻化するなど、作業現場のニーズはより多様化することが予測されます。これに対し、材料や構造・機構に関する技術を用いるなど、安全で使う人と環境にやさしいツールを進化させ続け、多様性を認め合う持続可能な社会の実現を目指してまいります。

2. つながる工具とソフトウェア、サービスによる新たな価値の提供

当社グループは、安全・安心に対する社会的要求の高まりにより統合的作業管理が進展することを見据え、「工具(ハードウエア)」「ソフトウェア」「サービス」の三要素で構成するツール「TRASASシリーズ」を展開しております。多種多様な作業現場で選ばれるツールとして、T&M「つながる&見える化」を実現するTRASAS製品のラインナップ拡充に努め、製造現場のIoT化に貢献し、作業者のトレーサビリティを確保することでより高いレベルの安全と新たな価値の提供を目指してまいります。

3. 「新・工具大進化」を支えるものづくりのIoT化の推進

当社グループでは、「新・工具大進化」を支えるためのものづくり革新を進めており、人とロボットそれぞれの長所を活かした協働環境の運用を目指しております。具体的には、脱着作業などの単純な繰り返し作業は複数の加工設備に共用で使用可能な協働型ロボットが行い、人はより付加価値の高い作業へシフトいたします。さらに、協働型自走式ロボットを活用し、人と協働できる独自の少人化ラインの展開を目指すなど、「ものづくりの最適化」を図り生産性の向上を推進してまいります。
また、当社グループのものづくり現場にて、作業管理システムなどの自社製品活用による改善事例を積み上げ、実体感ショールームとしてお客様に見ていただける環境の構築にも取り組んでまいります。

4. サステナビリティの深化(「ESG経営」及び「人材育成と職場環境整備」の推進)

当社グループの事業活動を通じた社会課題への貢献に向け、ESGを軸としたサステナビリティへの取り組みを深化させてまいります。たとえば、気候変動の課題に対し、温室効果ガス排出量の削減に向けたエネルギーに関する取り組み(省エネルギー化や再生可能エネルギーの利用推進など)とコストダウンを両立させるなど、グループ全体の最適化を目指してまいります。
また、事業を維持・向上、変革させる源泉は、人材であります。当社グループは、価値創出を担う人材育成に向け教育制度を充実させると共に、社会的潮流を汲み取った「働き方の新しいスタイル」を追求し、一人ひとりが快適で持続的に働きやすい職場環境を整備することで、KTCグループの成長を実現してまいります。